週末ホテルステイの続きです。
「台北美福大飯店 グランドメイフルホテルタイペイ」を経営しているメイフルグループは食材の輸入会社を営んでいるため、良質な食材を使用したホテルのお食事は大変定評があります。
1階にあるビュッフェは台北一お値段が高いのですが予約を取るのがなかなか難しいそうです。
館内には1階にビュッフェレストラン「palette彩匯」、広東料理の「潮粵坊」、3階に台湾料理の「米香」、日本料理の「はるやま」、4階には西洋料理の「GMTレストラン」、プールサイドバー「池畔酒吧」とバラエティ豊かなラインナップ。
今回は台湾料理の「米香」にて夕食をいただくことにしました。
米香の台湾料理は「温故知新、台湾の真心を込めた我が料理」というテーマの下、家庭の手料理を基本とし、経験豊富なシェフ自らが厳選した安心安全な食材をスープからソースにいたるまですべて手作りしています。
化学調味料を一切使用せず手間隙かけて作られたお料理の数々は一口ごとに体にしみわたり、お野菜もたっぷり使用しているので、それはもう満腹になるまでたっぷりいただいたにも関わらず翌日からだの負担が少なかったように感じました。
ちょうど伺ったときは「描き出される昔懐かしい味」という酒家料理のフェア中で、台湾のイラストレーター「良根」とのコラボレーションを行なっており、館内で「良根」の絵の展覧を行なっていたり、レストランでは昔の味を再現した、ここグランドメイフルだからこそ味わえる貴重な味を体験することができました。
酒家料理といのはかなりの技術を要する台湾の伝統的な祝宴料理で現在その料理を作れるシェフは年々減ってきているそうです。美福の董清欽シェフはその道40年以上の大ベテラン。現在ホテルではシェフから若手への技術の継承も行い、この伝統を守る努力をしているそうです。(ちなみに上のイラスト左に描かれているのがまさにシェフ!)
この日のメニューはこちら
蛋席鰻魚捲(鰻とサラダ薄焼き玉子巻き)
金錢炸蝦餅(海老すり身豚油巻き揚げ)
金瓜炒米粉(かぼちゃのビーフン)
陶板什錦菇(盛り合わせ野菜と数種のきのこの陶板焼き)
石鮔爌黑豬肉(干し蛸と黒豚の醤油煮)
魷魚螺肉蒜鍋(干しイカとエスカルゴ、にんにくの芽鍋)
杏仁豆腐
まずいただいたのは前菜の「蛋席鰻魚捲(鰻とサラダ薄焼き玉子巻き)」
これはシェフが30数年前に生み出した創作台湾冷製料理です。厳選された屏東産の鰻を薄焼き卵で魚の卵、トマトなどのフレッシュな野菜などと一緒に包んだ大変繊細なお料理で、薄焼き卵をはじめとしたやさしい素材の味がふっくらとした鰻の食感を引き立てていました。
「陶板什錦菇(盛り合わせ野菜と数種のきのこの陶板焼き)」です。
色鮮やかなこちらには数種類のきのこに大きな蛤、お野菜はヘチマ、山芋、トマト、かぼちゃが入っています。これらを特製スープで煮込むことによりそれぞれの旨みが引き出され、特に野菜の甘みをすごく感じます。なんとも滋味深く、やさしい味。ヘチマは肌にもとてもいいのよ、明日が楽しみね、と一緒にお食事をしていた台湾人の美人スタッフさん。こういう豆知識がとてもうれしい。
「金錢炸蝦餅(海老すり身豚油巻き揚げ)」です。
これもまさに酒家料理の正統的技法により作られたお料理で、300kg以上の大きな黒豚の脂を成型したあと、5mmの薄さにカットし、それに海老やクワイなどを包み、フライにして揚げたものです。さっくさくの衣と海老やクワイの異なる食感。脂の甘みに特製のソースもアクセントになって、忘れられない味。
ここで、台湾グルメで好きなものの話になり、魯肉飯かなー、なんてお話をしていたら、米香には魯肉飯もあるんですよー、しかも美味しい(!)ということで出していただくことに。
5つ星ホテルの魯肉飯。美福自慢のお肉に、お米もお米の大会で1位になってものを使用しているとのこと。
お味は、思わず親指を立てしまうほどの美味しさでした!!ほんとは一気食いしたいくらいの勢いでしたがまだお料理がくるのもわかっていたから自分の気持ちを抑えるのが大変でした(笑)。やっぱりどことなく上品なお味です。
そして魯肉飯に興奮している間に運ばれてたのは「金瓜炒米粉(かぼちゃのビーフン)」。
豚肉に椎茸にかぼちゃ。シンプルなのになんでこんなに美味しいんでしょう。
かぼちゃの柔らかな甘さが溶け出して、油も控えめでヘルシーな感じです。
とにかくもうほっとする、台湾ビーフンの美味しさを堪能できる一品でした!
再びまたお鍋が登場。「魷魚螺肉蒜鍋(干しイカとサザエ、にんにくの芽鍋)」です。
見るからに出汁がたっぷり出ています!という感じのスープの色。美味しくないはずがない。
写真をみているだけでいままた飲みたくなってきてしまい困っています(笑)。
こちらは酒家料理が全盛期だった初期に作られていた代表的なお料理で、日本から輸入したサザエに揚げたイカ、豚ばら肉、そこにしいたけ、にんにくの芽、タケノコを加えたものを8時間以上も煮込んだという鶏がらスープを使用し、じっくり煮込んだお鍋です。すべての具材の味がしっかりと出たスープは本当に味わい深くずっと飲んでいたいくらいのおいしさでした。
お料理の最後はこちら。「石鮔爌黑豬肉(干し蛸と黒豚の醤油煮)」です。
澎湖産の乾燥だこを2日間水につけ、にんにくと共に揚げたあと、三芝産の黒豚の3枚肉と共に黄酒、米酒で香りをだしたのち、厳選したとろみ醤油で煮込んだお料理です。
これはもう見るからにお酒が進むお料理、といった感じなのですが、味のほうも濃い目にしっかり味付けられているので予想どおりお酒にぴったり。
そうそう、お酒は台湾クラフトビールも用意してあり、この日は雨だったこともありこちらを出してくれました。
イキなセレクトにほんとほっこり。ちなみにこちらは烏龍茶を使用したクラフトビールです。
ほんのりお茶の味とまったりとした甘さがきょうのお料理にもぴったりでした。
さて、もちろんデザートもしっかりいただきました。「杏仁豆腐」です。
これも、スタッフの方がうちの杏仁豆腐は特別で、すごく美味しいんです!ってそれはもう美味しそうに教えてくださるものだから超期待していたのですが、裏切らないおいしさ!!
食感が超~もちもちなんです。杏仁豆腐は好きでよく食べるのですがまさに新食感。
唯一無二の杏仁豆腐でした。使用している杏仁も北部と南部のものをミックスして使用するというこだわりで、味も濃厚。それを手を使って叩いて杏仁を潰す製法を採用することにより、フレッシュでこのような特別感のある杏仁豆腐を作り出しているそうです。
梅花鹿が描かれた素敵なお皿でいただきました。
どれもこれも丁寧にこだわりをもって作られた米香の台湾料理の数々。安心安全な食材を使用した優しい味わいは、脂っこさなどや独特の香辛料の味などもないので、わたしたち日本人の口に合うな、特に年配の日本人の方には喜ばれるのでは、と感じました。家族旅行や、イケ子自身ももし両親が台湾に遊びに来ることがあれば、ここでお食事できたら喜んでもらえるだろうな、とそんなことを考えながらおいしいお料理をいただいていました。
「台北美福大飯店 グランドメイフルホテルタイペイ」
住所:台北市中山區樂群二路55號
電話:02-7722-3399
フロントは日本語対応可
ご予約、お得な料金プランはこちらから
「米香」
予約専用電話:+886-2-7722-3391
営業時間:11:30~14:30、18:30~21:30
席数:190席、個室あり