割と、一日一度まではいかないと思うのですが、ふとした瞬間に台湾での何気ない景色がぶわっと頭の中に広がることがあります。

待ち合わせのレストランに向かう途中の夜道だったり、休日のふらふら歩いていたただの路地だとか、なぜか道の記憶ばかりが蘇ります。普通の日常だけれど普通とは一切思っていなかった台湾で過ごした日々は、実際にシャッターも切っていたけれど、絶対にいつか思い出になってしまうという寂しさと、目の前にある好奇心でどんなときでも頭の中では「焼き付けておきたい」という意識が働いていたのかもしれません。

週末によく思い出すのは近所の朝市の風景。
はじめて住んだ家の近くのスーパーでは野菜の品質にがっかりすることが多くて、あとは量も多めで使いづらい。これはどうしたものやらと悩んでいたのですが、ある日少しずつ、台湾での日々に慣れてきた頃に市場に繰り出してみると、旬の食材を欲しい分だけ量り売りで購入出来たので、それに味を占め主に野菜や果物は市場や個人商店で買うようになりました。

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この前、ラジオ「アジアンブリーズ」に出演させてもらったとき、DJの竹内さんから台湾を好きになったきっかけや住んだきっかけみたいな質問もいただいて、それを機に過去の自分の気持ちなども振り返ったりしてみたのですが、考えれば考えるほど思い出すことも出てきて、ひとつには絞れず表現も難しく、お伝えしたのはその中のひとつではあったのですが、改めて色んな要素が積み重なっての好きだったり、自分が出来る範囲での実現したりだったんだなと思いました。

そんな中でも住んでみたかった理由のひとつには「台湾の食材や旬を自分の日常に取り入れて、それを使って料理をしたり、「暮らす」ということをしてみたかった」という思いもありました。

特に、最後に住んでいたシェアハウスはガスはないけれど、なかなか素敵なキッチンがあり、自分で用意した電鍋と卓上IHを駆使して簡単なものを作れる環境で、毎週末に近所の市場に行くのも楽しみのひとつでした。

当時は載せたいなと思いながらも、すっぴんボロボロの恰好でうろうろしているし、万が一家バレとかしちゃっても嫌だしなと、載せるのを躊躇していたのですが、その近所の市場というのは台電大樓駅のすぐ横にある「龍泉市場」でした。

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ほどよい規模と家からは徒歩3分くらいの距離感。たくさん買ってもこのくらいなら帰りもしんどくありません。昼の12時前には店じまいをしてしまうので、土日のどちらかは朝起きてすぐに大きなプラカゴ、お肉や魚介を買う予定の日は保冷バッグを持って出かけます。

入口すぐ傍には朝食屋さんが2軒にお弁当屋さん。お弁当屋さんはお惣菜が並べてあって、いつも美味しそうだなと思いながらも結局一度も食べたことがなかったのが心残りです。

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入口外側にある朝ごはん屋さんの焼餅は超パリパリ食感でした!

入ってすぐのフルーツ屋さんでいつも買うのはミニトマト。袋にたっぷり入って約50元(200円くらい)。あとはライチやナツメヤシ、レンブ、マンゴー、レモンなどなどその時々で気になるものを気分で買います。

メインはここから数軒先の八百屋さん。ここはいつでもお客さんでいっぱいなのですが、ちゃんと野菜ひとつひとつに値段が記載してあるので、買いやすい。以前の家の近所の八百屋さんは値段が書かれていないので、中国語がまだあまり理解できていない頃には最後のお会計でびっくりすることもあり(ぼられているわけではないのですが)、書かれていることで大体の野菜の相場もわかるし、種類も豊富で値段も良心的。近くにあってよかったなとしみじみ思えるようなお店でした。

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ある日のお買い物。マコモダケと生きくらげは好きでよく買っていました。あとは生姜・ネギなどの薬味野菜。パクチーは一束大体10元(約35円)です。

その向かいにあるお豆腐屋さんはかちっとしっかりと味の濃い木綿豆腐がお気に入り。そのまま角切りにしてサラダにしたり、食べきれない時は凍らせてしみ豆腐にして煮物にしたり。ペットボトルには豆乳も売られていたので、一時期は豆花みたいな豆乳プリンを自作するのにはまって冷蔵庫に入れていたこともありました。

そのあとはお肉屋さんや魚屋さんが続くので、鶏肉屋さんで胸肉、豚肉屋さんで挽肉、魚屋さんでは貝のハマグリをよく買っていました。生姜と一緒にシンプルなスープにしたりへちまと蒸し物にしたりが定番メニューです。



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そのほかには台湾の市場らしく、お総菜屋さん、薬膳の乾物屋さん、雑貨屋さんなどなどが雑多に連なり、出口まではそれらを覗きながら歩きます。

いつもはひとりでふらふらしていたけれど、一度妹が遊びに来たときに一緒に行ってみると、ちょっといい感じの帽子や安くて可愛いキッチンボードなどを見つけていたので、人によって色んな発見があるものだなぁと市場の面白さを再認識。

この市場は屋根がついているので、一応雨でも大丈夫。台電大樓側から進んでいき、屋根の終わりが市場の終わりだとすると、最後にある屋台は今年ドラマになった「路」に出てきた「龍泉深海鮮魚湯」です。(ちなみに「龍泉深海鮮魚湯」はGoogleMAPで表示される場所はなぜかちょっとずれているので要注意。実際はこの市場の出入口付近にあります)

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早朝から深夜までいつも地元の方たちで賑わっている屋台なのですが、あのドラマその後からは色んな台湾情報サイトでお店情報を見かけるようになってしまったので、住んでいるときにドラマが放映されなくてよかったなとちょっとだけ思っているのが本音。
近隣には師範大学があるくらいだから日本人は多いはずなのに、なぜか市場内では日本人に出会ったことがほぼなくて、そんなところものびのびと歩けて、気に入っていた理由のひとつでした。

市場を出たところにもお店がいくつかあって、突き当りの果物屋さんではドラゴンフルーツなどをよく買っていたような気がします(だんだんうろ覚えになってきたのが悲しい)。

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以前インスタに載せて、その後たまにお問い合わせをいただいていた、生の干し豆腐(豆干絲)もこの市場を出たところにあった屋台(魚のつみれ団子などを売っていたお店)で購入しました。
ただ、こちらのお店はいつもあるか、いまもあるのかがちょっとよくわからない感じなので、それ目的で行かれて、もしなかったら申し訳ないなと思っています。



そのあとは、師大路に出て、スターバックスでコーヒーかカフェミストを飲みながら休憩。
師大路に出るまでは師大夜市の中を歩いて行くのだけれど、午前はひっそりとしていて、そのギャップもまたぐっとくるものがありました。

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スタバではよくシナモンロールを食べました。台湾スタバのシナモンロールは四角くて、胡桃が入っているのがお気に入り。あとはハム入りのクロワッサンもちょっと甘いソースが入っていて美味しい。よく食べていたもの2トップです。

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調味料や乳製品を買いたいときには、最後に頂好(Wellcomeスーパー)によって、朝の買い物は終了。家に戻ったら、一気に野菜の下ごしらえをして、平日はさっと簡単に食べられるようにしていました。

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緑いっぱいの師大路はお店も多くて歩いているだけでも楽しい。

もっともっと試してみたい食材や料理もあったのに、結局は買うものが定番になってしまったり、時間が取れなかったり、キッチンや道具に限界があったりと心残りもありますが、それでもこの辺りは暮らしてみたいなと思っていた場所だったこともあり、そんな願いが叶った場所で実現していた週末モーニングルーティンは充実感いっぱいの幸せな記憶として残っています。

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